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強い企業の条件

[現在、優良企業でもいつまでも優良企業であるとは限らない、 世は無常なりと言われています。

社歴があり、優良企業であり続ける企業になるには何が必要な のかを考えてみませんか]

 

あなたの企業を、強い企業にするために

強い企業とはいかなる企業のことでしょうか、と問われたらあなたはなんとお答えで しょうか。

①収益アップの為の安定基盤を持っていること ②開発力・提案力があること ③上司が部下の能力を有効的に活用できていること ④情報・伝達機能が明確であること ⑤営業開拓力があること ⑥経営ビジョンの実践ができていること ⑦事業継承者がいること などが挙げられます。

どの項目も誰もが知っている周知の事実ではあります。 では何故、どの企業も強い企業になりえないのでしょうか。

原因というよりも影響を出しているものを考えますと、次の項目に集約することがで きます。

Ⅰ経営者の価値観と経営歴の長短 Ⅱ経営するということの醍醐味と責任 Ⅲ人材から人材へ育成 Ⅳキャリアプランの確立 Ⅲ人事評価制度の構築

では、何故この項目が影響を出すのかという根拠を述べさせていただきます。

 

Ⅰ経営者の価値観と経営歴の長短

一般的に価値観というものは、知識量×経験(成功・失敗)の相乗積で決まります。

知識量はどの分野を多く占めているのか ⅰ 知識習得方法 書籍か口伝か ⅱ 現実論者か理想論者か ⅲ 趣味があるかないか   音楽(楽器奏者か鑑賞か) 絵画(鑑賞か描くか) スポーツ(室内・屋外)(個人・チーム) ⅳ 理系か文系かⅴ 人志向かモノ志向か ⅵ 能力的強みを持っているか、持っていないか それと大きく影響を出すのが、 ⅰ 家庭環境   ※両親の価値観はどうだったか     教育方針は、自主性タイプか管理タイプか     父親の仕事観は、母親の生活観は   ※一人っ子 男・女   ※兄弟・姉妹 の 何番目か   ※経済側面は、裕福だったか、そうでなかったか     それらを総合的に経験した時に、 ◎成功した数と、失敗した数 どちらが多いのか、   ※成功した時に廻りにどのような賞賛を受けたのか   ※失敗した時に廻りにどのように叱責されたのか ◎トラウマになるような大きな嫌な経験があるのか、ないのか ◎社会人となった時にどのような人間関係・職場環境があったのか、どんな人に会い どのような考え方を教え込まれたかということになります。

これらの多くの情報と考え方や、経験の積み重ねが基礎ベースになって個人の価値観 というものを構成されていくのです。 ということは、価値観というものは歳を重ねていくごとに知識が増えて経験を重ねる ごとに価値観が、ドンドン変化していくことが個人の成長を促進させているというこ とになるのです。 ただし、物事には「不易流行」という考えをベースに考えなさいと言われます。

 

不易とは、時代がドンドン変化しても変わらない普遍的な考え方 流行とは、その時代に適応し、常に変化対応していく考え方

つまり知識というものも不易なものと流行に応じたものを吸収することで時代と状 況に適応できる価値観が構築できるということになるのです。

この考え方を実践した人物が、明治時代の人物で、資本主義の父と言われている 渋沢栄一氏がその人です。

「右手にそろばん 左手に論語」と言われています。

商売で成功するには、利益を考えなければいけないが、利益のためには何をやっても 構わないというものではない。人としての道を忘れるなと言われているのです。 この二つをバランスよく吸収していかないと良き経営者には、なり得ないということになります。

 

前述しましたように、強い企業の条件の第一条件になっています。 経営者の価値観というものは、このようなプロセスを経て習得して行かなければ、必 要なとき必要な判断を下すことができないということになります。

よく器量が大きいとか度量があるという人材は、前述致しましたような行動を、常日 頃から繰り返し、繰り返し行動しますから、ドンドン器量が、度量がある人財になっ ていくのであります。 古から 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」 と言われていますように、知識も経験も増えれば増えるほど謙虚になって行くという ことです。

つまり、限られた経営資源を如何に活用し、成果を上げることができるかが、経営手 腕の良し悪しと言っても過言ではありません。

 

Ⅱ経営するということの醍醐味と責任

企業経営をするということは、ヒト・モノ・カネ・情報を駆使し、辛くて苦しいこと があっても結果的に企業の存続意義が達成され続けることが、経営者としての醍醐味 ではないでしょうか。

上場企業の経営者は、株価の上げ下げに一喜一憂し苦しんでいますが、何故苦しんで いるのでしょうか。 株価が下がっているから経費の削減をします。 リストラしますと簡単に言いますが、その上場企業の創業者社長であれば本当にそん なに簡単に、人などのリストラをしてきたでしょうか。 すぐに出資して頂いた株主に対しての責任を果たさなくてはと言う経営者がいます 出資して頂くのは大変ありがたいことです、しかし、本来の出資はその企業の社会的 意義の実現の後押しをする為の出資ではなかったのではないでしょうか。 出資に対して、お世話になったから利益を配分する。 これは至極当然のことですから。

では、その企業を信用して勤務してくれている社員に対しての雇用責任はどのように 考えているのでしょうか。 現代の経営判断には、利益確保という片方の基準でしか判断していないのではないで しょうか。 つまり、利益確保が難しい時、どうしても人材のリストラをしないといけない時にどのように経営者として考えるかということが、一番重要になってきます。

 

人材のリストラを行うということは、どういうことかを考える経営者がかなり少なく なってきているということです。 経営判断の中に、経営者としての使命感、人生観、などの考えは別にして考えていま す。 そのような経営者には、企業としての損得・利益だけが基準であって、経営者の使命 感も人生観もないのです。 その根底には、自分の人生を自分一人で作ってきたといううぬぼれがその中心にある と思われます。 このような経営者には、渋沢栄一氏が言われているような、 「 右手にそろばん 左手に論語 」という意味が理解は出来ても、実行はしない と思われるからです。 そんなことは理想だと思われるだろうし、今に多くは残っていないではないかと思わ れるかもしれませんが、大半の企業体は形を変えて現在に残っています。 また、正しかったから資本主義の父と称せられているのではないでしょうか。

 

では、経営者の経営判断にはどんな責任があるのでしょうか。 前述したような、リストラを敢行した場合にその人の人生に大きく影響を出すわけで すから、楽になったからと喜んでいると、そのしわ寄せがどこかに出てまいります。 いくら企業を助ける為だからと言って何のしわ寄せが出てこない訳がありません。 そのようなご都合主義的に人生が渡れると思ったら大間違いです。 だから、経営者の判断には覚悟が必要なのです。 覚悟を決めて敢行しても、そのしわ寄せは必ずどこかに出てきます。 そのしわ寄せは、身近なところで出やすいと言われます。 だから、このようなことわざが生まれてくるのです。   「親の因果が子に報い」という教えです。 自分に返ってくるのならまだしも、子や孫に出てくることがあるので、経営判断には 気をつけないということになるのです。 迷信、馬鹿臭いという方も実際にいらっしゃいます。 だから、信じるか信じないかは、経営者の勝手でありますが、恨みつらみの多い家は 栄えないのです。 経営者になるというのは、それだけの覚悟が必要ですということです。 銭金ばかりを基準においていると、銭金で解決できないことにぶつかった時にどうす るのでしょうか。 このような教えもあります。 「経営者は誰でもできる、でも継続させる企業を構築できる経営者は少ない」

だから少し考えてください。 そこで考えないといけないのが、企業存続を含めた企業経営のあり方ではないでしょ

うか。 と言うますのも、今は経済的に厳しい状況でありますから、とにかく今の状況だけを なんとか乗り越えたいという思いが強い為に、企業経営を五年とか十年の展望に立っ た経営が出来づらい余裕がないのではないでしょうか。

また、永年経営者・経営幹部を務めてこられた方は、今の業績がある程度上下はする ものの何とかなっているから、今更以前のような苦しい思いをしなくてもいいのでは ないだろうか、と思うのも仕方のないことだと思います。 しかしながら、企業経営を長期的展望に立って経営することほど難しいことはござい ません。 企業経営における判断がドンドン複雑化して今までのような対応・判断では生き残っ ていけないような状況になっております。

 

だから、経営者が誰よりも経営について常に考えていないといけないのです。 しかし、昨今は上場企業から中小企業に至るまでの多くの企業経営者は、利益重視で しか企業経営を考えていないのではないかということです。

利益を上げている企業だけが、良い企業・強い企業だという感覚を多くの方がお持ち なのではないでしょうか。 上場企業の経営者は、株価の上げ下げに一喜一憂し、株価を下がらないように、株価 が維持できるように、色々施策を取られています。 その中で、株価が下がっているから経費の見直しの為に、規模の縮小からの人材のリ ストラをしたりしますが、確かにそれも経営手腕の一つではあるでしょうが だからこそ次世代を担う人材を今のうちに育成しておかなければならないというこ とです。 では、企業において人材育成についてどのようにお考えでしょうか。

と 言うよりもどのような育成プランを立てて育成すればいいのか悩まれているの ではないでしょうか。

 

新入社員研修から始まり、2・3年次研修 接客接遇研修 営業担当者研修 リーダ ー研修 幹部研修 経営者研修 等など 上げれば切りがありません。 研修というものを効果的に上げていくためには、考えておかなければならないことが あります。 今の人材には、何が必要なのかということです。 研修をすればいいというものでもありません。 やらないよりやったほうが良いという考え方が以前にはありましたが、そのような考 えではいくら研修をしても成果は望めません。

では、人材の育成方法には、どのような形態があるのかといいますと大きく分けて、

 

研修形式と訓練形式の2種類があります。

では、研修と訓練の違いについて述べておきます。

研修は、知識付与を目的にしたもので、知らない知識を講義形式でテキストを活用し て最後にテストをして習熟度を確認するというものが主なやり方です。

訓練は、身体も使って繰り返しチャレンジし、学習したスキルを活用して問題解決し たり、討論をしたりして習得したスキルの習熟度をあげるのが目的で、訓練途中で受 講生が何かを見つけたり感じたり、状況対応力を高める学習方法(ロールプレイング) だと認識してください。

ですから、訓練形式では習得知識が少ないと、訓練形式に対応することができないた めに苦しむ受講生が多いのも現実です。 だから訓練形式では、厳しかったと評価を受ける結果になります。

しかしながら、日本企業が強くなってきた基礎には、この訓練形式の学習方法を多く 取られおり、百の理屈よりひとつの実践とこの訓練形式で社員の意識高揚を目的とし た教育手法で実績を上げてきたのは事実です。

この訓練形式が成功できたのには、大きな理由があります。

それは、企業で働く意義とかモチベーションに関しては、すべて家庭環境で習熟され ていたから、出来たのだということです。

 

親子関係がケジメとしてありましたので、企業での上下関係を事細かく教える必要が なかったということです。 現在の中高年の世代での、具体的な現象として一番はっきりしていたのが、食事の時 です。 父親が食事に手をつけない限り、いくら幼い子供であっても、食事を先に取ることが できなかったのです。 それに、夕飯を食べる時にも、必ず父親も一緒に夕飯を食べていたので、食事の仕方 も、父親が中心で教育していたのです。 ご飯を食べる時の箸のアゲサゲをあれこれ言われますから、子供たちにとっては食事 の時ですら安らいで食べられなかったと思います。 それに、父親が出張や帰宅時間が遅く夕飯時に不在の時には、陰膳として父親の箸と 茶碗と食事を必ず置いてあり、母親が当たり前のように準備していたので、言わずも がな子供たちは、父親を別人格として尊敬していたのです。

つまり、一番大事な上下関係や尊敬という念は家庭で厳しく躾けられていたことが根

 

本にありましたので、そのことに関しては企業側として指導する必要がなかったので す。 現在はというと、厳しく育てられた父親たちは厳しい父親になりたくないと、親子関 係は友人関係と同じように家庭で接するために、家庭で学ぶのが友人関係ですから、 そんな家庭の子供が若手社員として社会に出ると、上司を父親と同じように接するこ とになりますから、言葉遣いが悪いだの態度がなっとらんと厳しく指導を受ける羽目 になるのです。

しかし、若手社員にとっては、何故指導されているのかも解っていないのが現実で、 当たり前という常識的部分が年々歳々変化してきているということです。

少し前までは、多くの知識を持っているのが親であり、大人ということでしたが、今 はインターネットの普及で、日本のことでも世界のことでも親や大人に聞かずとも、 簡単に情報を取ることができるので、いちいち教えを乞う必要がなくなった為に、苦 手な人には接する必要が少なくなったのも事実です。 だから、嫌なこと・嫌いなことに関しては積極的に取り組まないという若者が増えて きているのです。 身近なことに次のようなことがあります。 携帯電話の普及により、悪くなったのが言葉遣いだと言われています。 学生時代からかけた相手が希望する人ですから、なんら気を使う必要がないので、社 会人になっても一向に言葉遣いがよくならないのはある意味当然ではないでしょうか。

 

それとこの携帯電話の普及には、企業でもっと大きな問題を抱えています。 特に、携帯電話による、注文や相談事、苦情であっても、全て担当者に直接連絡が入 る為に、企業本体では営業の末端で何が起こっているのかを知ることが遅くなったり、 状況によっては何日も解らず、後で大きな問題になってしまうことさえあります。 だから、報連相ということをより小まめにさせる必要がありますが、残念ながらその 状況を把握できる上司が少ないのも現実的問題点ではあります。 固定電話の時には、営業補助の女性社員がしっかりしていると注文も相談事もクレー ムも、営業担当者が報告するまでに女子社員が逐一上司に報告して処理してくれてい ることが多く、担当者が嫌な報告をするのに、躊躇する時間はほとんどありませんで した。 現在は、得意先から電話が入って伝言依頼を受けても、日頃の状況が解らない為に、 重要なことでもすぐに上司に伝わらなかったりする為に、営業担当者以外活動状況が わからないのが現状ではないでしょうか。 その変化を認識している上司であれば当然、報告のしかたやヒヤリングのしかたや会 議のしかたを変えていきますが、残念ながらベテランと言われる社員(中途採用社員 も含む)が多い企業では、一番気を使わないといけない部分なのに昔のやり方で踏襲 していることが多く、いつまでも結果が出せない状況に追い込まれています。

 

細かなサービスという建前で、営業担当者に何でもカンでも押し付け、一人で処理し ないといけなくなるので、キャパオーバーになり、日頃の人間関係(特に上司)が悪 い為に、相談できずに、欝になってしまうのも文明の利器に依存した一因ではないで しょうか。

これだけ家庭環境・職場環境が大きく変化することによる社員ひとりひとりの価値観 の変容に対して、研修内容が変化しないと、時代にあった人材が人財に育成できない ということになります。

そこで、最初に戻りますと、どのような研修が必要であるかということです。

人材が人財に成長するには下記の公式が適用できます。

知識×経験=知恵というものが基本です。 知識は歳を重ねるごとに増やしていくことが最大の条件です。 経験は成功・失敗を重ねて振り返り改善すること そうすると大きな知恵という個人特有のものを得ることができます。

よく器量という表現がありますが、器量の大きな人物というのは、年とともにあらゆ る情報知識を収集し活用できるからこそ、部下のレベルや役職・立場に応じた指導が できる為に器量の大きい人と言われるのです。 歳を重ねてもいつまでも自分の役職を誇示したり、立場を強調する人は、誰からも尊 敬されないということになるのですが、役職ばかりを誇示するのは、現在の役職に適 合できる学習をしてこなかったことが大きな原因だと思われます。 このような現象は、企業の成長期に在籍して人手不足の為に、自動的に役職を取得し た上席者に、よく見られます。 役職に見合った知識と知恵がない為に、部下の対応にも経験したことしか対応できず、 挙げ句の果てに返答できなくなると役職をかさにきた指示命令をするという暴挙に 出るのです。

 

「自分ができて半人前 人を育てて一人前」と言われます。

どんな人材にも個人努力だけで成果を上げる時代があり、部下を遣って成果をあげさ し自信をつける時代があることを知ることです。 そのことを基本に実行していますと、その人財の器量の大きさから人が育つのです。 これをリーダーシップともメンバーシップとも言われています。良いメンバー(部下) を持ちたいと思うのなら、リーダー(上司)である自分自身がメンバー以上に学習す る必要があります。そして、年齢を重ねるということは、いつまでも学習をし続ける ことが必要であるということになるのです。

 

まず新入社員に関しては、新入社員研修から入ることです。 人数が少ないとか経費がかかるとか言っていると、現場の指導は出来ても教えないと いけないことが抜けてしまいます。 何がダメかといいますと、家庭環境に基本的な教えがないからです。 研修が厳しくてやめてしまうことがあるかもしれないという気構えで実行しないと、 社員は学習しません。 ただ勘違いしてもらっては困るのは、厳しいというのが、叱り飛ばすとか体罰がある とかいう厳しさではなく、やりきる徹底するという厳しさです。

通常であれば新入社員 中堅・幹部社員 経営幹部研修となるのですが、実際必要な 研修となれば、階層別研修ではなくて、年齢別研修がこれからは必要になると思われ ます。 時代背景と企業が求める社員気質といいますか、習得能力を役職にとらわれずに学習 しておかなければ、役職がついてから学習しているようでは一向に役立つ人材にはな らないのです。 勤続年数からいけば、これぐらいはできるだろうとか、知っているだろうと勝手に判 断してしまいますが、歳を重ねても学習しない人は、なんら疑問も持たないのですか ら当然学習もしないのです。 だから、勤続年数ごとのテストを実施して、上席のポストにあげる根拠も企業側とし ては挙げておく必要があり、ある程度習得意欲のある人材に費用をかけるべきではな いでしょうか。

そこで考えないといけないのが、キャリアアッププログラムという考え方の導入です。

 

Ⅱキャリアアッププログラムの確立

企業規模が大きいとか小さいとか、社員の能力レベルが高いとか低いとかに研修実施 の決断・実行の基準にしていては、いつまでたっても企業は成長しないのです。

そこで、考えておかなければならないことがあります。 現実的に、高校においても、大学においても成績というものだけで優秀かどうかと言 うことを決定づけているところがあります。

 

ご承知の通り学校にもレベルというランク分けがあります。

ランクが高いというのは、学問をするというレベルが高いというだけで、社会適応レ ベルが高いという訳ではないのですが、難しいことを言ったり、難しいことが理解で きるからレベルが高いと思い込んでいるところがあります。

逆に、学校ランクが低くても、社会適応レベルが高く、実務から自分を活かす術を見 つけ出す社員がいることも現実としてあります。

その為に、学生時代から成績優秀とされてきた人材ほど、社会という環境では実績が 上がりづらく挙げ句の果てには、病気になって退職することになることが多くなって きています。

大企業だけでなく、中小企業の今後のことを考えますと、どちらの企業でも即戦力の 人材をと言われますが、即戦力となりうる人材が欲しいのはわかりますが、大手企業 に勤務しているからといって、中小企業で中途採用しているケースが最近多く見受け られます。 その結果、どうなっていくかというと中小企業では対応できるようなスキルも発想も ないことが、実務活動させてみて初めてわかるという、企業側としても採用された社 員にしてもお互い不幸の始まりとなるのです。

 

だから、新卒であろうが、中途採用であろうが学歴という判断基準で見るのではなく、 その人材の能力を見抜くことが一番重要だと思われます。 また、既存の人材にしても勤務年数が長くなればなるほど自分のスキルアップよりも 目の前の業務を処理することがいかにも自分の仕事だと思いがちで、いつの間にか中 途採用者に能力として負けてしまうことになることも、日常茶飯事なことになってき ています。 それでも待遇は、勤務年数が長いほうがよければ当然中途採用者はやる気をなくすこ とにも成りかねません。

それを打開するためには、企業として人材に自分の将来像の「見える化」が提示する 必要が出てきます。 自分の人生をどのように生きたいのか、何を習得していきたいのかの、キャリアアッ ププログラムを構築実行する必要があるのです。 強い企業に構築するには、経営者が使いやすいとか使いにくいとかの好き嫌い人事を やっていてはいつまでたっても強い企業にはなりません。 せめて直属の部下の活用方法を経営者も熟知しておく必要があります。 下記のような年齢別学習をやって見ることです。 一般常識テストとか専門知識テストとかをシッカリ学習しているからこそ役職の研 修が活きてくるのです。

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①20~30才 ②31~40才 ③41~60才

年齢別テストを実施することにより、人材一人ひとりに緊張感が持て経験則だけに頼 ることがなくなります。 役職がなくても年齢が高いというだけで、メンバーを活用することは多々ありますか ら、年齢に応じた能力は必要になってきます。 ついつい年齢で人を評価し、思い込みでなんでも見てしまうのが人間ですから、その 間違いを無くす為にも標準的能力は習得して頂くことが急務ではないでしょうか。

①20~30才 ⅰ 当該企業の専門知識 ⅱ ビジネス基礎知識 ⅲ 自己分析 ⅳ 観察力 ⅴ 人間関係 人の活用の仕方 ⅵ 営業のしかた   外販営業 小売販売 ⅶ 交渉のしかた ⅷ 表現の仕方・企画力・発想力

②31~40才 ⅰ サポート 補佐役とは ⅱ 当該業界のみならず他業界の情報の活用 ⅲ ビジネス提案力 ⅳ 指導育成力 ⅴ 表現の仕方・企画力・発想力

③41~60才 ⅰ 人財育成のしかた ⅱ サポート補佐役とは ⅲ ベテラン社員のあり方 表現は抽象的ですが、研修内容としては以上です。

ただどの年齢層でも共通して、実施しないといけない研修だけは具体的に記述いたし ておきます。

大別すると以下の3つです。 ①セルフプロデュース力 (自己の現状把握術) ②ヒューマンマネジメント力(人心掌握術)

③キャリアマネジメント力 (論理的表現)

 

①セルフプロデュース力(自己の現状把握術) よく使われる手法で自己分析とか内観法とか、心理学ではエンプティチェアーという 分析手法などを駆使して、自分を客観的にみるということが重要です 自分のことぐらい解っていると思っている人ほど実は解っていないことがいかに多 いことか、柳生但馬守宗矩の言葉に「人に勝つ道は知らず、我に勝つ道を知りたり」と いう言葉を遺している いかに自分を知り乗り越えることが難しいかという事を教 えてくれています。 職責が上がれば上がるほど謙虚に自分を見直すことこそ、上席者としての真の姿では なないでしょうか。 年度締めには、必ずこの振り返りと称して一年の良かったこと、悪かったことの原因 分析をすることです。 人によっては振り返らないという人もいます、振り返っても何も変わらないという方 は、振り返りの本当の意味をご存知ない方です。 振り返ることにより現状がよく見えてきます。 当然、嫌なことも見えてきます、その時に真摯にどのように現状を受け止めるかで、 改善策が見えてくるのです。 企業内の人材が自分の立場と役割において、シッカリとした分析を行い、改善策を実 行するならば、企業が成長しない訳がないのです。 出来ないのは、どこかで誰かが優しさという名を借りた妥協をするからです。

 

②ヒューマンマネジメント力(人心掌握術) 孫子の兵法に「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」とあります。 セルフプロデュース力で自分を知り、次は社内的にも対外的にも自分とは違う価値観 を持つ他人と如何に活用していくかがポイントとなってきます。 上席者は、忘れてならないのが、部下からの尊敬は、技術的能力の高さや知識の広さ と人間的魅力でしか、心から従うことはないということです。 それは、職場だけではなく、日常生活の中の何気ない言動も上席者は評価されている と認識すべきです。 しかし、役職者でなくても、この人の為であれば助けてやろう、動いてやろうという ということができることも重要なことです。 ③キャリアマネジメント力 (論理的表現) この学習内容は、ものの見方・考え方・統合整理力・発想力・企画力・推察力・俯瞰 力・ヒアリング力・カウンセリング力 等などありとあらゆる方向性に活用できる基 礎学力と言えるものです。

基本的に頭が良いとされているのは、この能力が高い方だと認識して頂ければ良いと 思われます。 一般社員であれば次の5つ

帰納法的理解・演繹法的理解・What のツリー・Why のツリー・How のツリー 役職者にはもう1つ 本質・中心・最重点思考の全体把握術を学習することです。 これは、原因発見能力とも言われています。

以上の3つだけは最低限度学習させるべきです。 ただ、留意して頂きたいのは学習機会を与えるだけでなく、習得させて実践できるこ とが重要だということです。

自主的に研修受講を望むような企業体質を構築することです。そこで必要になるのが 人事評価制度です。

 

Ⅲ人事評価制度の確立

評価制度も今までのような評価制度ではなく、業績を縦軸に、個人能力と職場での人 間関係を横軸に評価をする制度で、名称ナインブロック評価システムと言うものです。

従来の評価制度は、絶対評価をするということに重きを置かれた評価制度と言われて いますが、日本人自体が絶対評価というものを苦手としていますから、どうしても上 席者の好き嫌いのさじ加減で評価が決まってしまうことが多く、人材のやる気に繋が らないという観点から考え出された弊社オリジナルの評価制度であります。 それに、役職者が出来る度に効果者訓練をしなくてはならないという、問題点も内在 しております。上席者の全員が絶対評価できるとは限らないのです。 ではそんな上席者についた部下は、仕方がないと諦めることはできないのではないで しょうか。

評価は勤続していればそれだけ続くのですから。 従来の評価制度こそが、企業成長を妨げている大きな原因とも考えられています。 年に2回の上席者面談の良し悪しだけで、半年間の評価が決定づけられるということ で、部下は上席者に対して不満があっても言えず、評価の為に我慢をするという馬鹿 げた状況が続いているのに、企業が成長発展する訳がないことに気づく経営者の少な いことでしょうか。 上席者は如何に部下の活動がスムースに行くかということをサポートするのが本来 の役割です。

企業が発展してきているにも関わらず、上席者の学習不足にもかかわらず、従来型の リーダーシップで、上席者の言うことだけを聞かせていては、人財の世代交代できる 要因もないのにも関わらず、肩書きと人事評価で部下を言うことを聞かそうとして企 業がまだまだあります。 まさに、人事評価という大なたが切れる立場だから上席者の自分を認めなさいという のは、根本的に間違っていることに早く気づくことです。 人事評価は、上席者の思惑で変わるのではなく、実績とコミュニケーションとで決ま るものです。

限られた人材の数を如何に活用するのかが、上席者であり、経営者であるはずです。 いうことと聞くとか聞かないとかいうのではなく、人材の能力を最大限に引き出し、 業務を如何に遂行させることが出来るかが、重要です。 部下にとって上席者がビクビクする対象になってはいけないのです。 状況によれば上席者がムカつく部下を使わないといけないことも当然出てききます し、逆に部下も苦手な上席者のもとで働かないといけないことも十分考えられます。

ナインブロック評価システムは、日々の業績と職場の人間関係や意欲を総合的に評価 しますからいくら業績が良くても人間関係が良くなければ評価は下がるというもの です。 逆に、人間関係が良くても業績が悪ければ、これも評価は下がります。

常から、人間関係も業績も気にしていかなければ、高得点の評価はもらえないという ことになります。 つまり職場全体を巻き込んだ評価であるということです。 この評価表でいくと社員一人ひとりが自分の評価ポイントが解る為に、自律心の高い 人材が育成できます。 ただ単に帰属しているだけの人材は、いつまでたっても評価が上がりませんので、あ る意味離職していくきっかけにはなるかもしれません。 そのような見える化のできた環境こそが働きやすい職場ではないでしょうか。

 

経営者と人財と評価制度の三位一体の構築が強い企業を構築・実践することこそ、世 の中で認知される一番の近道です。

最後に、真に強い企業を構築したいと思う経営者の方であれば、自らが一番勉強熱心 であることです。 自分は、経営者だからしなくて良いと思っている企業は、強い企業にも成長する企業 にも成りえないのです。 ベンチャー企業と古い体質の企業が倒産することが多いのは、業績ばかりに目をやっ たり、現状をシッカリと把握できないことから、状況判断できなくなってしまうから です。 「下は、上に見習う」と言います。 本当に優秀な人財を活用しようとするならば、経営者自身が優秀と言われる人財から 尊敬されなくては、始まりません。

経営者の中には、世代的事情から学歴が低くても、高学歴者から尊敬されている企業 経営者はいくらでもいます。

企業は、社長の器以上に大きくならないといいます。分相応という教えもあります。 中小企業が成長・発展するには、経営トップが勉強熱心であることが必要条件になっ

ているのです。 それに、経営幹部が勉強熱心であれば言うことありません。

経営者も経営幹部も商品・サービスを営業する時と同じです。 何が自分の特徴なのか優位性に何があるかそのようなことが、人の目を通して認識し た時に役割や肩書きではなく、人間性として高い評価をもらうのではないでしょうか。

 

ビジネスマンであれば、必ず退職という時期が間違いなくきます。 今の肩書きに酔っている人に安らぎの未来はありません。 退職時が、本当の意味での「自分自身の市場価値」というものではないでしょうか 今が良いからちょっと先も良いとは限らないのです。

企業における社員全員が、本当の自分の市場価値を知り、改善するところは改善して いくことこそが、強い企業を作り上げることになるのです。

 

一般社団法人 人材開発研究所

代表理事 奥 野 嘉 夫

Categories:   経営・ビジネス

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